《八月七日》秋の日の香水はやや甘き香に

八月十三日以降の「俳句日記」の原稿を書く。
昭和二十二年八月七日の虚子句日記は「稽古会、第四日」「掃き送る桐の一葉を先き立てゝ」。大きな桐の一葉。箒を使う勢いで宙に浮いてしまう。そんな桐の一葉を先立てるように掃いてゆく。動詞を用いた描写の妙を感じさせる一句。

著者略歴

岸本尚毅(きしもと・なおき)

1961年岡山県生。著書に『文豪と俳句』『露月百句』、編著『室生犀星俳句集』『新編
虚子自伝』など。岩手日報・山陽新聞俳壇選者、角川俳句賞選考委員。

 

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バックナンバー

  • 8月7日:秋の日の香水はやや甘き香に
  • 8月6日:夕空の暗さを蠅の眼かな
  • 8月5日:この町の朝の片陰登庁す
  • 8月4日:日盛や土に影して軒簾
  • 8月3日:雲うすうす避暑の子どもら匙つかふ
  • 8月2日:終点の町や頭上の雲の峰
  • 8月1日:橋をゆく日除下げたる冷房車

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