《八月十八日》鉦叩秋の朧の月であり

広島カープの低迷をぼやく。投手はがんばっているが、工場が品質向上に励んでも営業が下手な企業の如く業績が上がらない。
昭和二十一年八月十八日の虚子句日記は 「小諸ホトトギス会。六供、應興寺」。数日前の稽古会の余韻の如く「颱風の来るの来ぬのと稲の花」「この頃の日が夜になれば稲光」「秋扇を持ち垂らしをり膝抱いて」「捨扇未だ膝より落ちずあり」「転げ来し球夏草を越えて跳ね」と魅力的な句が並ぶ。

著者略歴

岸本尚毅(きしもと・なおき)

1961年岡山県生。著書に『文豪と俳句』『露月百句』、編著『室生犀星俳句集』『新編
虚子自伝』など。岩手日報・山陽新聞俳壇選者、角川俳句賞選考委員。

 

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バックナンバー

  • 8月18日:鉦叩秋の朧の月であり
  • 8月17日:雑然としてあのあたり鰯雲
  • 8月16日:桔梗の咲く坂道も庭の中
  • 8月15日:野分てふ言葉を知りて野分中
  • 8月14日:降りつのる雨に桔梗の花は八重
  • 8月13日:昼の蛾もゐて大いなる秋の蝶
  • 8月12日:三日月のするどきところ雲に透け
  • 8月11日:桔梗の高々として旱かな
  • 8月10日:広々と硝子障子や秋の蝶
  • 8月9日:遠くしづかに法師蟬鉦叩
  • 8月8日:麺麭食うて頬ふくらます夜食かな
  • 8月7日:秋の日の香水はやや甘き香に
  • 8月6日:夕空の暗さを蠅の眼かな
  • 8月5日:この町の朝の片陰登庁す
  • 8月4日:日盛や土に影して軒簾
  • 8月3日:雲うすうす避暑の子どもら匙つかふ
  • 8月2日:終点の町や頭上の雲の峰
  • 8月1日:橋をゆく日除下げたる冷房車

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