《十一月四日》初鴨にすつぽん顔を出してをり

居酒屋で席題の句会。
昭和八年十一月四日の虚子句日記は「武蔵野探勝会。浜町、日本橋倶楽部」。「川を見るバナゝの皮は手より落ち」はこのときの吟。このほか「艪をこぐや河岸の鉢菊眺めつゝ」「鳶なりし都鳥とは事をかし」など。季はバナナが夏、菊が秋、都鳥が冬。同じ日の吟行句が三季にわたっている。

著者略歴

岸本尚毅(きしもと・なおき)

1961年岡山県生。著書に『文豪と俳句』『露月百句』、編著『室生犀星俳句集』『新編
虚子自伝』など。岩手日報・山陽新聞俳壇選者、角川俳句賞選考委員。

 

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バックナンバー

  • 11月4日:初鴨にすつぽん顔を出してをり
  • 11月3日:街道や甚だ柚子の煤けたる
  • 11月2日:赤黒く柿の実枝に擦れをり
  • 11月1日:刈り倒す秋の薊の絮がとぶ

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ふらんす堂編集日記