2026.10.6 月越えて曼珠沙華咲く手術といふ言葉に裂かれし母の胸にも
2026.10.5 珈琲にミルクの白き水紋のうまれ仮なるパスワード生まる
2026.10.4 アイロンに木綿のブラウス匂ひたち子午線を知らぬ星々を思ふ
2026.10.3 葡萄食み赤茶色した枝のこる脚をたたみて空翔けるもの
2026.10.2 落下した果実のやうに影まとひしぼみ始める鳥の骸が
2026.10.1 ゆりの木の緑にかげる団地棟迎へにゆくねと幼の声する