
《四月九日》毘沙門がご本尊なる甘茶仏
花祭の翌日、近所の寺でまだ置いてあった花御堂を見る。
昭和七年四月九日の虚子句日記は「燕にて名古屋行」「堀端の柳なびけば水に皺」。材料はありきたり。「水に皺」も手垢のついた言い回しだが、「なびけば」の「ば」が効いている。柳の動きも水の皺もともに風という「因」に対する「果」だ。柳と水の間に因果関係はない。因果のない二つの事象を「ば」でつないだのだ。
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花祭の翌日、近所の寺でまだ置いてあった花御堂を見る。
昭和七年四月九日の虚子句日記は「燕にて名古屋行」「堀端の柳なびけば水に皺」。材料はありきたり。「水に皺」も手垢のついた言い回しだが、「なびけば」の「ば」が効いている。柳の動きも水の皺もともに風という「因」に対する「果」だ。柳と水の間に因果関係はない。因果のない二つの事象を「ば」でつないだのだ。
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