横田純句集『願はくは』(ねがわくは)。
四六判ハードカバー装 220頁
著者の横田純(よこた・じゅん)さんは、1944年東京都生まれ、現在横浜市在住。略歴によると、1989年(平成元年)頃より作句開始。「体調を崩すことが度々あり、大石香代子先生に句を送り直接指導を戴き、今日に至る。」とあり、俳人の大石香代子さんに長い間にわたって個人指導を受けて来られた方なのである。27年にわたる指導ということになるだろうか。本句集はその間の作品を選句して収録したものであり、亡くなられたご主人の三回忌までにということで編まれたものである。あたたかな序文を大石香代子さんが寄せている。
装釘は君嶋真理子さん。
著者の横田さんにははっきりとしたご希望があった。
箔は銀箔、色はグレーを基本にシンプルなもの。
細やかな模様のはいった用紙に銀箔押し。
クロスは銀。
これは横田純さんがご来社されたときに決められたものである。
型押し。
銀箔押し。
見返しは白。
よく見ると細やかな銀の綺羅がまぶされている。
扉。
薄紫を感じさせるグレーを配色としてモノトーンに近いものとなった。
淡い紫がそこはかとなく華やぎを感じさせる。
花布は薄紫。
栞紐は白。
まことに上品な一冊となった。
思ってたとおりの本となりました、と横田純さんは喜んでくださった。
願はくは来世も夫と春の星
タイトルとなった一句である。
この一句に、著者横田純さんのすべての思いが籠められている。
(ふらんす堂「
編集日記」2017/12/8より抜粋/Yamaoka Kimiko)