雨が降りそう2019.10.16

 

宮せつ湖詩集『雨が降りそう』

 

 

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四六判ソフトカバー装 帯あり 96頁

 

宮せつ湖(みや・せつこ)さんの第1詩集である。宮せつ湖さんは、福島県郡山市に生まれ、現在は滋賀県大津市にお住まいである。詩誌「アリゼ」「沙羅」同人、短歌結社「塔」会員。本詩集に詩人の以倉紘平氏が帯文を寄せている。

 

 

 

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野の花のように、ひっそりと美しく」と書かれているが、わたしはこの野の花はきっと薄絹のような水のベールをまとっているのではないか、と思った。
宮さんの詩は濡れているのだ。
美しくひそやかで冷たくあたたかく濡れている。本詩集を読みながら、そう思っていた。

 

 

 

本詩集の装丁は、和兎さん。

 

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濡れてみえるような用紙を用いて、パール箔をところどころに効果的につかった。

 

 

 

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表紙もカバーと同じ用紙をつかう。

 

 

 

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見返しは優しい青。

 

 

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扉は透きとおる用紙に青インクで印刷。
本詩集をつらぬく透明感を演出。

 

 

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宋朝体の文字が繊細におかれ、以倉紘平氏の「やすらかで、やさしく、繊細極まりない」という帯の言葉に響きあっている。

 

 

 

 

(ふらんす堂「編集日記」2019/10/15より抜粋/Yamaoka Kimiko)

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