A5判ペーパーバックスタイル。 72頁 4句組。 第一句集シリーズ。
著者の花房直正(はなぶさ・なおまさ)さんは、昭和37年(1962)静岡県生まれ、現在静岡県伊豆の国市在住。平成8年(1996)「童子」入会、平成14年(2002)「童子」を退会、同じ年に句歌詩帖「草藏」創刊同人。俳号・花房なお。静岡県現代俳句協会会員。本句集には「草蔵」代表の佐々木六戈さんが序文を、敬愛する先輩の西野文代さんが跋文を寄せている。
出来上がってきたとき、「鶏頭を押す」というタイトルと、そしてこの紫が新鮮だった。
「いいわねえ、この色、鶏頭だから赤っていうんじゃなくて」と思わず叫んでしまった。
鶏頭を裏切る色だ。
さて、この色。日本の伝統色の古代紫にかぎりなく近い色である。
紫であっても、紫らしさを主張しない(へんな言い方か)いい色である。
タイトルと著者への意外性が面白いと思ったのだが、著者の花房さんはどんな風に思われているのか、まだ伺っていない。