万余の夢2019.5.15

 

狩野敏也句集『万余の夢』(まんよのゆめ)

 

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B5判変形ハードカバー装  178ページ
かなりおおぶりな本である。

 

 

著者の狩野敏也(かのう・びんや)さんは、この句集を制作過程で亡くなられた。昨年の秋頃だったろうか、俳人の高澤晶子さんにご紹介をいただいた。お電話をして一度だけお話をして、その後すぐにご入院され入退院を繰り返されて、昨年の暮に高澤さんを通して原稿をいただいたのだった。その後担当の文己さんが病院に伺って狩野さんにお目にかかり本作りのご要望を伺ったりしたのだった。「絵本のような大きな本をつくりたい」とおっしゃられて、通常の句集よりも大型で正方形にちかい大きさの句集となった。句集のできあがりを心待ちにしておられたと思うが、できあがった本を手にしていただくことはかなわなかった。
できあがりまでについては、選句、解説等をふくめて高澤晶子さんのご尽力によるものである。
著者の狩野敏也さんは、本句集の見開きの著者略歴を読めばわかるように多彩な才能をもった人である。

 

 

 

本句集の装丁は和兎さん。
カバーの装画は、狩野敏也さんのご希望で櫻井としお氏の作品である。

 

 

 

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表紙は赤茶色のクロス。

 

 

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角背である。
花布は白。
スビンは表紙に色に近い赤。

 

 

 

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見返しは斑入りの用紙。

 

 

 

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扉。

 

 

 

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堂々たる一冊となった。
狩野敏也さんにわたしはお会いしたことがなかったが、お写真などを拝見する限り、立派な体躯の方であられたご様子。
ふさわしいできあがりではないだろうか。

 

 

 

 

 

(ふらんす堂「編集日記」2019/5/14より抜粋/Yamaoka Kimiko)

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