四六判ハードカバー装帯有り 226頁 3首組
著者の石川清文さんの第4歌集にあたる。石川清文(いしかわ・きよふみ)さんは、1968年岩手県生まれ、現在は岩手県一関市在住。1995、1996年と「短歌現代」(短歌新聞社主催)の新人賞の佳作となった。これまでふらんす堂より、
『草木』(2000刊)
『みちのく』(2003刊)
『蕎麦の花』(2015刊)の三冊の歌集を上梓されている。これまでの歌集はみちのくの自然を清新に、あるいは生活風景をこまやかに静かに詠んだものが中心となっていたが、この第4歌集ではこれまでとは大きくことなり、幅広いさまざまなテーマの短歌を収録している。たとえばいままで見られなかった政治色のあるものや性愛を大胆にかなり露骨に詠んだものなど。少年時代のこと、家族のこと、犬や猫のこと、友人のこと、故郷の自然について、昆虫のこと、日常、社会時評的なこと。虚構も現実もとりまぜての短歌である。
ブックデザインは、和兎さん。
装画は、前歌集とおなじく石川清文さんのご友人で画家の町静さん。
ここに登場する男性は石川清文さんで、犬は石川さんの飼い犬かな、なんて思わせるような絵である。
犬をここにも登場させた。
扉。
(ふらんす堂「
編集日記」2020/3/30より抜粋/Yamaoka Kimiko)