ひきだしの奥から2021.11.15

 

大久保喬樹エッセイ集『ひきだしの奥から』(ひきだしのおくから)

 

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四六判変型ハードカバー装帯有り 158頁 片山由美子編
比較文学者の大久保喬樹氏のエッセイ集である。俳誌「香雨」(片山由美子主宰)に二年間にわたって連載した二四篇を収録したものである。昨年だったろうか、片山由美子主宰より大久保氏のためにこのエッセイ集をひとつにまとめて差し上げたいので、という意向を伺っていたその直後だったであろうか、大久保喬樹氏が急逝をされたのだった。いったん立ち消えになったと思われたそのお話も、片山由美子氏の思いはつよく、やはり一冊にまとめておき、多くの人に読んでほしいということになり、この度の刊行の実現となったのである。

 

 

本句集の装釘は君嶋真理子さん。

 

 

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知的で上品な仕上がりとなったと思う。
このエッセイの原稿をいただいたときに、即おもったことは変型で正方形に近いものでいこうということ、そして角背、さらに本文はオフホワイトのもの。
本文レイアウトも、活字は大きめにして余白をたっぷりとり読みやすいものにしたいと思った。
出来上がったとき、君嶋さんの装釘もあってほぼイメージ通りの本に仕上がったと思う。
片山由美子氏も喜んでくださった。

 

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タイトルのみをツヤ消し金に。

 

 

 

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カバー用紙も表情のあるものに。

 

 

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装画のカラ押しもきれいに押されている。

 

 

 

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見返し。

 

 

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著書も訳書も多く、精力的に仕事をこなされた大久保喬樹氏であった。

 

 

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真紅の花布。
表紙のクロスとおなじ銀色の栞紐。

 

 

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角背が美しい。

 

 

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(ふらんす堂「編集日記」2021/11/10より抜粋/Yamaoka Kimiko)

 

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