しみづあたたかをふくむ2022.6.3
「装幀の裸木は若い頃より敬愛する木村茂氏の銅版画である。」と、森賀まりさんが「あとがき」に書かれているように、この版画は、まりさんは購入され持っておられるという。
花布とスピンは色を消して白。
タイトルのみを金箔。
見返しは、背の用紙とおなじもの。
扉はシンプルに。
白と赤のコントラストが美しい。
製本屋さんが、だいぶ苦労をした造本である。
力強く瀟洒、そして静かなたたずまい。
(ふらんす堂「編集日記」2022/5/26より抜粋/Yamaoka Kimiko)