『小町圭選集』(こまちけいせんしゅう)。
四六判ペーパーバックスタイルビニール掛け 104頁。
俳人・小町圭(こまち・けい)の精選句集である。小町圭は、1938年横浜生まれ、横浜市在住。巻末の年譜によると俳句を始められたのは1975年頃でご近所の句会や新聞欄への投句などで10年ほど楽しむ。1987年に俳誌「風鈴」(故青木千秋主宰)に入会、このころから現代俳句を意識するようになり、1995年「現代俳句協会」に入会、同人誌「ぽお」を経て2000年に「夢」に入会し前田吐実男の指導を受けるようになる。現在は「夢」を中心にいくつかの句会で俳句をつくる一方、吟行を主体とした会「パストラル」を始めたと年譜にある。本選集は、既刊句集『切株』『鬼は内』『一億円』より抄出した作品と『一億円』以後の作品をいれた380句の精選句集であある。ほかにエッセイと解説を収録し、解説は村井和一、前田吐実男、北迫正男、下川成、大井恒行によるものである。
ガレの作品を表紙にもちいた。
お孫さんの下川成さんによる著者の近影。金婚式にて、とキャプションがある。
小町圭さんの華やかさと自由奔放さ、そして激しさが装釘にもうまく反映されてのではないだろうか。
美しい一冊となった。
(ふらんす堂「
編集日記」2017/5/2より抜粋/Yamaoka Kimiko)