市川薹子句集『たう』。
四六判変型上製薄表紙カバー装 174頁
著者の市川薹子(いちかわ・とうこ)さんは、1945年高知県須崎市生まれ、現在は兵庫県明石市在住。1985年「青」に入会し波多野爽波の指導を受ける。2007年第1句集『おほきな息』を刊行、2009年「椋」入会、2012年第4回「椋」年間賞を受賞現在「椋」会員。本句集は第2句集となり、石田郷子代表が栞を寄せている。
色校正はこの肌色と紫色のものを用意した。
市川薹子さんは、肌色の方を選ばれた。
この度の句集によく合っているとわたしは思った。
タイトルは金箔押し。
「たう」という句集名は、「薹」の「たう」であるのか。
「薹」とは野菜や草の名、あるいは野菜類の花茎とある。
いずれにしても著者にとっては身近な「たう」である。
表紙。
栞。
見返し。
扉。
花布は金色。
栞紐は肌色。
可憐なやさしさのある風情は、本句集『たう』にぴったりである。
(ふらんす堂「
編集日記」2017/10/7より抜粋/Yamaoka Kimiko)