2024.12.6 向けられた銃をつかみたるその女の度胸ではなく知性を思ふ
2024.12.6 続・島は浜風
2024.12.6 ことごとく鏡に映る寒さかな
2024.12.5 初雪のまことに空のにほひかな
2024.12.5 長崎に息子眠りてわれも眠り戒厳令の夜を降る雪
2024.12.4 日曜の聖書朗読当番を忘れたる夢に蟹は走れる
2024.12.4 鳰寝ねたる水を起こしたる
2024.12.3 風に心をひるがへしつつ宣教のために立ちたるいくつの港
2024.12.3 水鳥のまぶしきまでにふえてをり
2024.12.2 国と国との約束を綴ぢし朱の封蝋に人の指先は見ゆ
2024.12.2 顔見世へ橋一本を渡りゆく
2024.12.1 梟の如く女を待つてゐる