2024.10.31 アボガドの全き緑暮の秋
2024.10.31 しんみりと終はりゆくこの十月は息子の笑顔見ずに終はら
2024.10.30 深海を潜りゆき寒き海底に触れて戻りたるごとく覚めたり
2024.10.30 散る柳かたよりながらかたまれり
2024.10.29 大鍋に豆のスープを眠らせてわれも眠らむ夫を待たず
2024.10.29 末枯へスポンジの水押し出しぬ
2024.10.28 マカロニの狭き空洞紅葉山
2024.10.28 ヘンデルのパッサカリアを聴きながら秋にずんずん踏み込んでゆく
2024.10.27 手をおけば擬宝珠あたたか梅もどき
2024.10.27 こひねがふものをはつきりまつすぐに言ふべし光る雲を仰ぎて
2024.10.26 ななかまど峠はころびやすきもの
2024.10.26 空爆は学校を狙ひ パンがない 遺体を覆ふための布がない