2025.8.22 瓜ひらく街の屋根から降る手紙
2025.8.21 タイプライター夕立匂ふ紙の山
2025.8.20 空蟬と初版本とが同じ棚
2025.8.19 白鷺やはらりと風のしつけ糸
2025.8.18 活版のインクつめたき夏の月
2025.8.17 八月の竪琴かすかなる砂丘
2025.8.16 刺繍糸千年ほつれ苔の恋
2025.8.15 晩夏なりひかりの奥のまだ動く
2025.8.14 空蝉やもぬけの空に目がひとつ
2025.8.13 羅や死にきれぬものまた生まれ
2025.8.12 夕焼けといま呼ぶものはもう違ふ
2025.8.11 彫るように書く日の青き嵐かな