たてがみの掴み方 俳人・武藤紀子に迫る2019.4.26

 

武藤紀子インタビュー集『たてがみの掴み方 俳人・武藤紀子に迫る』

 

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46判小口折表紙装。 172ページ 

 

 

インタビュアーは、武藤紀子さんが主宰する「円座」に所属する橋本小たかさん。
本集は、俳誌「円座」に連載されたものを一冊にしたものである。連載当初から「面白い」と評判であったらしいが、今回一冊にしてみて本当に面白かった。

 

 

 

 

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インタビュアーの橋本小たかさん。

 

そうなのである。言いたい放題のノリなのだが、そして偉そうにみえるのだが、その実ちっとも偉そうじゃなくて、チャーミングで、しかも「俳句」へ一目散にしてひたむきなのである。そして親身である。

 

 

 

 

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俳句をつくる人間だったら興味深い話が満載である。

 

 

 

包み隠さず面白いように興味深い話が展開していくのである。
これはインタビュアーの橋本小たかさんの引き出し方のうまさと、また、気取ることのない武藤紀子さんの人間的魅力につきる本である。
本著のおもしろい小見出しは、すべて連載当時のタイトルをそのまま使わせてもらった。

 

 

 

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その一部がこれ。

 

 

 

 

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「写真を送ってください」ってお願いしたら武藤さんがたくさん送ってくださった。
幼少のころのもの、乙女時代のもの、おばさん然としているもの、そんな写真をちりばめながら楽しんで読んでもらいたい一冊だ。

 

しかし、ここには俳句と格闘する俳人の姿しか実はないのだ。
それがこの一冊の魅力だ。

 

 

装丁は和兎さん。

 

写真は各務あゆみさん。

 

浜離宮で落ち合って、二月のある日激写してもらった。
この日天気はすこぶるよかったが、武藤さん途中で体調を崩された。
しかし、さすがである。
そんな様子を少しも見せずに、この明るい笑顔はどうだろう。

 

やはり只者ではない。

 

 

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インタビュアーの橋本小たかさんは、現在「円座」のみならず「秋草」の会員である。
それについて、武藤紀子さんはこんなことを言ってらした。

 

「小たかさんは、俳句がまだまだ下手なのね。あの人京都なんで、近くの山口昭男さんのとこに行って、勉強しなさいって言ったのよ。そしたら行ってるのいま。」

 

先生を信頼する素直な弟子、そして
親身にしておおらかな主宰である。
また、愛されている主宰でもある。

 

 

 

わたしにとっても楽しい本づくりでした。

 

 

 

 

(ふらんす堂「編集日記」2019/4/25より抜粋/Yamaoka Kimiko)

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