上野山明子句集『黄槿』(はまぼう)。

四六判ハードカバー装 214頁 二句組
著者の上野山明子(うえのやま・あきこ)さんは、1955年(昭和30)和歌山県新宮市生まれ、現在は三重南牟婁郡在住。1994年(平成6)第1詩集『蓬色の風』刊行、1997年(平成9)「熊野大学」俳句部入部、1998年(平成10)「運河」入会、2005年(平成17年)「運河」同人。俳人協会会員、大阪俳人クラブ会員。本句集は平成10年(1998)から平成30年(2018)までの20年間の作品を収録した第1句集である。序文は茨木和生主宰。
本句集の装幀は君嶋真理子さん。
著者の上野山明子さんが望んでおられる「光」を感じられるような一冊にして欲しいと思った。

海をおもわせるブルー、タイトルの金箔は、黄槿の輝く黄色である。



表紙は深い海の色であるが、暗くなりすぎないように、まさに露草の青のような色のクロスを用いた。

背の金箔が美しい。

平面は、カラ押し。

花布は、黄槿の黄色。
かつ、上野山さんのテーマカラー、黄色である。

見返しは明るいグレーで落ち着きのあるものに。

扉。

海の色の青の輝き、そして黄槿の黄色の差し色。
美しい組み合わせである。

(ふらんす堂「編集日記」2019/9/6より抜粋/Yamaoka Kimiko)