
四六判フランス装グラシン巻帯有り 192頁 二句組
中嶋鬼谷(なかじま・きこく)さんの第4句集となる。1939年埼玉県秩父郡に生まれる。現在は東京都新宿区在住。加藤楸邨に俳句を学び、「寒雷」同人を経て、2019年季刊同人誌「禾」を折井紀衣、川口真理と共に創刊。のち、藤田真一参加、現在にいたる。句集に『雁坂』『無著』『茫々』がある。本句集はそれにつぐ第4句集である。ほかに評論・評伝などの著書も多く、郷里秩父の「秩父事件」をあつかった著書や秩父の俳人・馬場移公子についての著書などがある。本句集に、俳人の山下知津子さんが栞文を寄せている。
本句集の装釘は、君嶋真理子さん。
フランス装の本をというのは、中嶋鬼谷さんのご希望だった。

そしてシンプルなものをというご希望。




帯の十二句は、山下知津子さんの抄出である。






天アンカットで。

わたしはこの不揃いなところが大好きである。
書物に余韻というものがあるとしたら、ここだな、って思う。

栞紐は紺。

(ふらんす堂「編集日記」2024/3/21より抜粋/Yamaoka Kimiko)