四六判ハードカバー装。196頁
著者の松田雄姿さんは、昭和9年(1934)熊本・水俣市生まれ、現在千葉・柏市在住。昭和49年(1974)に「濱」に入会し、大野林火に師事、林火亡きあと松崎鉄之介に師事、平成6年(1994)に俳誌「百鳥」(大串章主宰)に創刊同人として参加、以後同人会長を平成27年(2015)まで務める。本句集は平成15年から平成27年までの12年間の作品をおさめた第4句集である。著者の松田雄姿さんは、今年で83歳を迎えられた。「老い」をどう生きるか、本句集を読んでいると、そのことに向き合っている著者の姿がおのずと現れてくる。
本句集の装釘は、君嶋真理子さん。
松田雄姿さんのご希望は、雪山をバックにしかし白っぽいものにならず落ちついた仕上がりに、というものだった。
君嶋真理子さんは、著者の希望をクリアされたであろうか。
タイトルは金箔押しである。
用紙は雪山の感じだすために「岩肌」という紙を使った。
表紙は濃紺。
材質感のある布に平面はカラ押し。
見返しはグレー。(この用紙はわたしの好きなもの)
扉。
落ちついた荘重感があり、松田雄姿さんのお気持ちに叶うものとなったことを喜びたい。
(ふらんす堂「編集日記」2017/3/8より抜粋/Yamaoka Kimiko)