矢島久栄句集『木霊(こだま)』。
四六判ハードカバー装。 198ページ
著者の矢島久栄(やじま・ひさえ)さんは、昭和9年(1934)東京生まれ、現在は神奈川県川崎市にお住まいである。昭和41年(1966)に「氷海」に入会し、「氷海」同人を経て、昭和53年(1978)に「狩」が創刊されると同時に同人として参加され現在に至る。昭和63年(1988)弓賞受賞、平成8年(1996)巻狩賞受賞、句集は『鉢の子』『太白』の二句集を上梓され、この度の『木霊』は第三句集となる。 『木霊』は、『鉢の子』『太白』に続く第三句集です。平成六年から二十七年までに、「狩」と俳句総合誌に発表した一六二〇句の中から三五〇句を自選、収めました。と、あとがきに書かれている。22年間の作品を厳選した三五〇句が収録されている。
帯を鷹羽狩行主宰が寄せている。
本句集の装幀は、君嶋真理子さん。
緑色がお好きという著者のご希望に応えた。
タイトルはツヤなしの金箔。
表紙は上品な薄緑色。
装画をカラ押し。
表紙の文字もやはりツヤなしの金箔押し。
花布は金色。 栞紐は薄緑。
「木霊」というタイトルを装幀するのはむずかしかったと思うが、著者矢島久栄さんの雰囲気によく合っていると思う。
「トンネルみたいで素敵、不思議なイメージ 印象にぴったり」と、矢島久栄さんはおっしゃっていたとのこと。
(ふらんす堂「
編集日記」2017/6/20より抜粋/Yamaoka Kimiko)