母の手2017.9.12

 

後閑達雄句集『母の手』

 

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四六判ペーパーバックスタイル。 108頁 3句組。

 

俳人・後閑達雄(ごかん・たつお)の句集『卵』に次ぐ第2句集である。前句集に引き続き装画は漫画家のつげ忠男氏。後閑さんとは交流のある間柄である。
後閑達雄さんは、昭和44年(1969)年神奈川県生まれ、千葉県流山市に在住、現在は「椋」(石田郷子代表)所属、本句集は『卵』上梓よりほぼ8年間の作品を四季別に収録したものである。俳句をはじめたきっかけは、「うつ病がひどい時、母にすすめられ始めました」と『卵』のあとがきに記されている。タイトルは、その母との濃密な関係を象徴するものとしての「母の手」である。

 

本句集の装丁は、和兎さん。

 

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つげ忠男さんの装画がとてもいい。
和兎さんとしてはタイトルに対して、ややハードにという思いがあった。
 
 
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叙情的に甘くならないように、ということか。
 
 
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集中のあまりにもさりげなくみえる句が、後閑達雄の真実を語る不可欠の一句として意味をもってくる。そういう句集であると思った。
 
 
(ふらんす堂「編集日記」2017/9/4より抜粋/Yamaoka Kimiko)

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