波音2018.3.5

 

山田佳乃句集『波音』

 

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四六判ソフトカバー装クーターバインディング製本 186頁

 

著者の山田佳乃さんは、昭和40年(1965)年大阪生まれ、現在神戸市在住。平成13年(2001)俳誌「円虹」入会、母・山田弘子に師事、平成16年(2004)年より「ホトトギス」に投句を始め、平成17年「ホトトギス」入会、稲畑汀子、稲畑廣太郎に師事、平成20年(2008)ホトトギス同人、の主宰、平成22(2010)年作品「水の声」により第21回日本伝統俳句協会賞受賞、この年母であり師である山田弘子氏が急逝される。と同時に「円虹」の主宰を若くして継承された。

 

 

 

本句集の装丁は和兎さん。

 

佳乃さんが選ばれたのは、クーターバインディング製本で、色はフランスの伝統色であるところの「BLUE VERT DENSE」
濃い緑がかったブルーである。

 

和兎さんは、基本この「BLUE VERT DENSE」の色を中心にして外の色合いが入ってくることを抑えた。カバーも表紙もこれ一色のみである。

 

 

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帯は透明感のあるもの。

 

 

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見返しは羊皮紙。わたしの好きな紙である。

 

 

 

 

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カバーをとったところの表紙。
カバー、表紙、見返しすべて同じ用紙。

 

 

 

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扉の上の薄紙。

 

 

 

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こんな風に透きとおる。

 

 

 

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扉は「BLUE VERT DENSE」に近い色の用紙をみつけ、それに白刷り。
白がどれほどきれいに出るか不安だったが、べたつかず透明感のある仕上がりとなった。

 

 

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クータ―バインディング製本の特色である背の開き。
背のところにやはり「BLUE VERT DENSE」で印刷した用紙を貼るという凝ったもの。

 

 

 

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シンプルで美しい。
山田佳乃さんはとても喜んでくださった。

 

 

 

(ふらんす堂「編集日記」2018/2/20より抜粋/Yamaoka Kimiko)

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