草場白岬句集『成木責』(なりきぜめ)。

四六判薄表紙カバー装 228頁
著者の草場白岬(くさば・はくこう)さんは、昭和8年(1933)佐賀県生まれ、現在横浜市に在住。俳句結社にはいくつか所属されているご様子だが、著者略歴には、それを記さず現代俳句協会会員とのみある。本句集は、平成24年から平成29年までの作品を収録した第3句集である。跋文を俳句のご友人である長谷部文孝さんが寄せている。
本句集の装丁は君嶋真理子さん。
当初、草場さんは、造本を並製の小口折表紙でつくることを希望された。
八割がた制作がすすんだ段階で、やはりもう少し造本にこだわりたいご意向を示されたのである。
そこでご提案したのが、この薄表紙製本のカバー装だった。

帯はつけず、というのがご希望。

用紙は細いストライプのあるもの。
色はオリーブ色がご希望。


カバーをはずした表紙。
カバーと同じ共紙をもちい、オリーブ色で印刷。

見返しもオリーブ色。

扉。

薄表紙であっても上製本なので花切れと栞紐がつく。
花切れと栞紐がつくだけでも本が改まってみえてくる。
ボール紙をもちいない薄表紙であるので、カジュアル感もある。

花切れはオリーブ色にちかい濃緑。
栞紐は青みがかった緑。

こうしてみると色のグラデーションがきれいだ。

(ふらんす堂「編集日記」2018/4/2より抜粋/Yamaoka Kimiko)