かべるみ詩集『ながれぼし』。
 

 
菊判変型ハードカバー装 160頁
 
詩人・かべるみさんの
前詩集『羽』につぐ第5詩集である。詩集『羽』は2018年刊行であるから、10年ぶりの刊行である。装画を前回とおなじく佐中由紀枝さんの光画を用いた。全体をⅠからⅤにわけて多くの詩が見開きで終わるもので、長編のものはない。どの詩もやさしい表情をしてしずかであるが、わたしたちの心にまっすぐに入ってくる。
 
そして、ことばが胸のうちに灯るのである。
ことばにアクロバットをさせず、一語一語がきわめて自然体に置かれてある。
あまりにも自然体であるのだけれど、わたしたちを立ちどまらせるのに十分ななにかがある。
その感触がいつまでも残るのである。
 
 
本詩集は、佐中由紀枝さんの光画を君嶋真理子さんが装幀した。
前詩集『羽』と同じように。
 
 
 

 

 

 

 

 

 
表紙は水色の布クロス。
 
 

 

 

 

 
どのことばも声高でない。
 
 

 
やや細目の美しい一冊となった。
光沢のある用紙を用いているので、よく見ると星がまたたいているように見える。
 
 
 
(ふらんす堂「編集日記」2018/11/29より抜粋/Yamaoka Kimiko)