荒井八雪句集『奉る』(たてまつる)。

荒井八雪(あらい・やゆき)さんの第3句集となる。荒井八雪さんは、1945年横浜生まれ、横浜市金沢区在住。1991年「童子」に入会し俳句を始める。「童子」を経て1999年「文」創刊同人、2008年終刊、2002年句歌詩帖「草蔵」創刊同人、2007年「大」創刊同人 2014年終刊、現在は「草蔵」同人である。現代俳句協会会員、日本ペンクラブ会員。本句集『奉る』は、句集『浦祭』『蝶ほどの』につぐもの。栞を「草蔵」代表の佐々木六戈さんが寄せている。
「八月の雪に」と題し、著者の名前についても触れている。

表紙の見返しをのばしたところであるが、この馬の額にあたる部分に星のような白い斑文のことをいうようである。
(装幀の和兎さんは、それを捜して表紙に用いたのである。)
ふらんす堂にご来社くださったとき、八雪さんは、「戴星(うびたい)」という句集名にするおつもりだった。
しかし、「奉る」もよい。
迷われた八雪さんに、和兎さんはふたつともかなえる(?)というブックデザインにしたのだった。


戴星の馬の写真をカバーに用い、タイトルは「奉る」。

タイトルは白箔。

表紙はフランス造本。

見返し。

扉は透明な用紙に。

赤が差し色。

栞は淡いピンク色に。

馬の顔を全部見せるために、帯の用紙は半透明なものをもちいた。
(ふらんす堂「編集日記」2019/3/4より抜粋/Yamaoka Kimiko)