御子柴明子句集『子らのゐて』。

46判フランス装透明カバー掛け。 208頁
著者の御子柴明子(みこしば・あきこ)さんは、1945年甲府(疎開先)生まれ、現在は東京・三鷹市在住。小児科医のお医者さまでご家族そろって医師である。本句集を読んでいくと、三人の男の子を産んで育てられたが、ご長男を30歳のときに突然の病で亡くされている。本句集は、その息子さんへのレクイエムが中心となって編み出されたものである。
御子柴さんは、1993年に慶應義塾中等部の校医をされたいた時に、そこの教職員だった行方克己氏に出会い、俳句をはじめる。1998年、「知音」入会、行方克己、西村和子に師事。現在は三鷹市に「みこしばクリニック」(精神科、小児科)を開院されている。
本句集には、西村和子代表が帯文、行方克己代表が序文を寄せている。
西村代表の帯文を紹介したい。
本句集の装丁は和兎さん。

白い本なので、汚れをふせぐために透明のカバーをかける。

帯の用紙は透明感を出すためにトレーシング用紙をつかい文字は金箔押し。

表紙にもちいた装画は、次男さんの御子柴徹朗さんによるもの。


見返し。

扉。


緑色が差し色となった明るさに満ちた本であることが嬉しい。

透明感のある光をまとった一冊となった。
(ふらんす堂「編集日記」2019/6/24より抜粋/Yamaoka Kimiko)