月日星2021.7.4

 

星野恒彦句集『月日星』(つきひほし)

 

 

 

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四六判フランス装帯あり 190頁 三句組

 

 

俳人・星野恒彦(ほしの・つねひこ)氏の第5句集となる。星野氏は、現在俳誌「貂」の主宰者である。1976年「れもん」入会、1980年川崎展宏の「貂」創刊に、編集長として参加、川崎展宏に師事。現在は俳人協会名誉会員、早稲田大学名誉教授であり英文学を専門とされる。国際俳句については国際俳句交流協会で副会長として尽力をされてきた。
本句集は、7章に分けられ、1から4章までは四季別に、5章は「日月と車椅子」と題して、奥さまへの介護をモチーフとした作品、6章は「鴨を詠む」と題して住まい近くの池(妙正寺池)にやってくる鴨を年月をかけて詠んだもの、第7章は「ロンドンに住んで」と題した海外詠を収録したもの。

 

 

本句集の装釘は、君嶋真理子さん。

 

句集を製作するに当たって、星野恒彦氏には、いくつかのこだわりがあった。
フランス装でいきたいということ。
箔押しなどは使わずに、ということ。
本文の書体は大きめであっても太くはならず、印刷は濃くならないように。
など、など。
海外生活でいろんな本を見てこられた氏ならではの本づくりへのこだわりである。

 

それらを考慮しながらの製作となった。

 

 

 

 

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当初はタイトルは金箔を予定していたが、星野氏のご希望でスミ刷りに。
質朴感を大事にされた。

 

 

 

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見返しはグレー。

 

 

 

 

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天アンカットで。

 

 

 

 

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栞紐は銀。ご希望である。

 

 

 

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フランス装ならではの折と角。

 

 

 

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手作業でグラシンが畳みこまれた表紙。

 

 

 

 

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瀟洒で美しい仕上がりとなった。

 

 

 

(ふらんす堂「編集日記」2021/6/28より抜粋/Yamaoka Kimiko)

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