本井英句集『二十三世』(にじゅうさんせい)。

四六判変型上製布クロス装帯有り。 388頁
2020年の1月1日から12月31日まで、ふらんす堂のホームページの「俳句日記」に連載されたものを一冊にして刊行。著者の本井英(もとい・えい)氏は、昭和20年(1945)生まれ、慶應義塾高校在学中に、清崎敏郎に師事、俳句を始める。「慶大俳句」を経て、俳誌「玉藻」に入会し、星野立子に師事。俳誌「晴居」(高木晴子主宰)、「惜春」を経て、平成19年(2007)俳誌「夏潮」を創刊主宰。令和元年(2019)大磯鴫立庵二十三世庵主就任。本句集のタイトルはそれに因んだものである。
本句集の装釘は、和兎さん。






この布クロスの青の色がまことに本井英さんらしい、とわたしは思う。
ネイビーブルーといのかしら、明るい晴れやかなブルーである。
これが、濃紺になるとすこし深刻さがあるのだが、そういうことから解放された群青である。


金箔ともよく合っている。

そしてこの花布。
紺と白のツートンは、海辺の定番ファッションであるボーダーのシャツを思わせる。

見返しは白。

扉。



スピンは白。
青と白が織りなす一冊である。

(ふらんす堂「編集日記」2021/11/19より抜粋/Yamaoka Kimiko)