ばさら2021.11.21

 

甲斐いちびん句集『ばさら』

 

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四六判ソフトカバー装帯あり 190頁 二句組
句集『ばさら』は、甲斐いちびん(かい・いちびん)さん(1941年生れ)の第二句集である。しかし、甲斐いちびんさんは、もうこの世にはおられない。2020年の5月に急逝をされたのである。
甲斐いちびんさんは、2014年に甲斐一敏句集『忘憂目録』を上梓されている。その後、第2句集の上梓を心づもりなさりながら病に倒れ、句集上梓を果たせぬまま亡くなられたのだ。その志をつぎ、京子夫人とご息女のみなみさんが中心となり、甲斐さんが所属されていた「船団の会」の方たちのご協力をいただきながらのこの度の刊行となった。本句集には、坪内稔典氏が「酔いどれ船の帆をたたむ」と題して、追悼の文章を寄せておられ、また、句友41名の方々の「追悼句」が収録されている。

 

本句集の装釘は、君嶋真理子さん。
この装釘の経緯については、京子夫人はとても熱心で、
装丁に関しては主に京子夫人とご相談しながらお作りしました。若い頃グラフィックデザインに関するお仕事をされていた京子様と、デザインに 関してはいつもの何倍も時間をかけてじっくり打ち合わせをさせて頂きました。
と担当の文己さん。

 

 

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なかなかインパクトのある装釘となった。

 

 

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金箔は赤系のツヤ消し金。

 

 

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用紙は素材感のあるもので統一。

 

 

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帯。

 

 

 

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表紙もカバー、帯と同じ用紙。

 

 

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始めて使った金色系の用紙の見返し。
むずかしい用紙であるが、悪くないのではないか。

 

 

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扉。(金刷り)

 

 

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みなみさんの「あとがき」には、病院より一時退院され、家族にかこまれた甲斐いちびんさんの笑顔の写真がある。

 

 

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(ふらんす堂「編集日記」2021/11/12より抜粋/Yamaoka Kimiko)

 

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