岩田奎句集『膚(はだえ)』
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46判小口折表紙クータ―バインディング製本。 176頁 二句組。
すでに12月半ばには刊行されていたのであり、目下好評のうちに話題となっている句集である。
岩田奎(いわた・けい)さんは、1999年京都生まれの今年24歳を迎えられる若い俳人だ。2015年開成高校俳句部にて作句を開始。2018年第10回石田波郷賞新人賞受賞、2019年第6回俳人協会新鋭評論賞受賞、2020年第66回角川俳句賞を受賞。俳誌「群青」所属。本句集は第1句集であり、「群青」の櫂未知子代表が帯文を、佐藤郁良代表が跋文を寄せている。
本句集の装釘は、岩田奎さんの会社の同僚である森相岩魚氏。
出来上がった本をみて、わたしはその清潔さと繊細さに目を瞠った。
とても素敵な一冊である
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表紙につかわれているこれは何だろう。
風船のようなものの中に赤い液体となにかが入っている。
赤い液体は、タイトルが「膚」であるので、血を連想させる。
しかし、生臭くなく硬質で洗練された趣がある。
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タイトルの置き方、活字、レイアウト、すべてがスマートかつ繊細。
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見返しは白。
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折り返しに「hadae」と置かれている。
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扉は赤。やや材質感のある用紙を用い、赤のインキで印刷。
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クータ―バインディング製本により、ノドのところのクータは赤で印刷。
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(ふらんす堂「編集日記」2023/1/11より抜粋/Yamaoka Kimiko)