上野澄江句集『白牡丹(はくぼたん)』

四六判ハードカバー装帯有り 192頁 二句組
著者の上野澄江(うえの・すみえ)さんは、昭和16年(1941)年石川県金沢市生まれ。俳誌「海」{高橋悦男主宰)を経て、平成6年(1994)「百鳥」入会、大串章に師事。「鳳声賞」受賞。現在「百鳥」同人、俳人協会会員。本句集は、句集『花冠』(1990年刊行)につぐ第2句集である。詩人の中上哲夫さんが序文を寄せている。
装釘は君嶋真理子さん。
著者の上野澄江さんのご意向をできるだけ反映したものとなった「装丁では、カバーの白牡丹の落ち着いた風合いと深紅の布クロスをとても気に入ってくださいました。」と文己さん。
「表紙の牡丹は、母が私に作ってくれた留め袖の写真です。牡丹の花ばかり描いていた京都の画家、呉丘さんの作品です。もう母も逝ってしまいましたが、感謝の意を込めたいと思いました。」と、「あとがき」にある。とてもゴージャスな牡丹の絵である。

赤い帯がよく映えている。



見事な牡丹である。


表紙の布クロスは赤。


見返しにも金銀の箔が。牡丹ならではのことの見返し。

扉。

花布は金。栞紐は赤。


(ふらんす堂「編集日記」2025/7/7より抜粋/Yamaoka Kimiko)