オキナヨモギに咲く2024.11.5
「オキナヨモギ」ははじめて聞く名前だった。蓬の一種だろうか。調べてみると「オキナヨモギは、キク科ヨモギ属に属する低木の一種である。」とあり、写真もある。本詩集の表紙の装画はまさにオキナヨモギをデザイン化したものである。
本詩集に収録されている小詩集『小詩集「M.K. チュルリョーニスの絵より」は、巻末の解説によると、「ネリスがミカロユス・コンスタンティナス・チュルリョーニス(1875 年〜1911 年)の絵画6 点から着想を得て書いたものである。チュルリョーニスは、リトアニアを代表する画家・作曲家である。本書では、国立チュルリョーニス美術館から画像データの提供を受けて、詩の着想の元となった絵画6 点を口絵として掲載している。ネリスは、チュルリョーニスと直接の面識があったわけではないが、この画家のファンであった。カウナス郊外にあるサロメーヤ・ネリス記念博物館に行くと、『オキナヨモギに咲く』の執筆の際に使っていた机が保存してあり、当時ネリスがそうしていたように、チュルリョーニスの小さな複製画が壁に貼ってあり、机上には画集が置いてある。チュルリョーニスの絵画が気になった方は、2026 年前半に東京の国立西洋美術館でチュルリョーニスの特別展が開催される予定なので、その機会にご覧いただきたい。
本詩集には6点の絵が収録されている。
(ふらんす堂「編集日記」2024/10/21より抜粋/Yamaoka Kimiko)