行方克巳 季寄せ2023.4.21

 

『行方克巳 季寄せ』

 

 

01

 

A6判横とじ上製薄表紙装 848頁 
俳人・行方克巳(なめかた・かつみ)の季語別俳句集成である。
最新句集『晩緑』までの句を収録しました。
収録句数は16000句近くあるかと思います。
収録季語は2500弱

 

 

 

02

 

装丁は和兎さんであるが、この句集の素敵さは、装画のイラストにある。
これは、行方さんのお知り合いの阿部愼藏氏によるもの。
「知音」のイラストも描いていらっしゃる。

 

 

03

 

表紙に型押しでそのイラストが押されている。
カバーの赤はなかなかお洒落である。行方さんにふさしい色だ。
文字の金箔も美しい。

 

 

04

 

見返しはグレーを基調のマーブル模様。

 

 

 

05

 

扉。
春夏秋冬新年の項目にもイラストが。

 

 

 

 

06

 

春。
 音消して遅日の波をたたみけり
 ゴリラよりゴリラの男春の風邪
 フリージアの香にもの書きて教師たり

 

 

 

07

 

 

夏。
 
 ランドセル浮かせて走る麦の秋
 阿修羅とは涼しく燃えてゐたまへる
 ゐるはずのなき母よべば日雷

 

 

 

08

 

秋。
 秋風に足裏吹かせて凡教師
 このあたり踏切あれば木槿咲き
 教卓にどんぐり置いてありにけり

 

 

 

09

 

冬。
 暖冬や花鳥諷詠滅びます
 煤払ひなき世に漢煤けたる
 枯芝に大学祭の塵あくた

 

 

 

10

 

新年。
 腹の上に猫のせてゐる二日かな
 初夢の死んだふりして死んでゐる
 実朝の歌が好きなり吉書揚

 

 

 

11

 

 

 

 

 

12

 

 

 

 

 

 

13

 

 

 

 

 

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15

 

 

 

 

 

16

 

ということで個人の季語別句集としてはこのようなものがかつてあったであろうか。
長い編集作業のはてに出来上がった一冊。

 

 

(ふらんす堂「編集日記」2023/4/19より抜粋/Yamaoka Kimiko)

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