あさはやくに2020.2.18

 

木村文訳/サロメーヤ・ネリス詩集『あさはやくに(ANKSTI RYT?)』

 

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四六判ペーパーバックスタイル帯なし 138頁 

 

本詩集は、リトアニアの女性詩人サロメーヤ・ネリス(Salom?ja N?ris)(1904~1954)の処女作『あさはやくに(?Anksti ryt?“)』を木村文(きむら・あや)さんが日本ではじめて邦訳したものである。サロメーヤ・ネリスは20世紀前半のリトアニアを代表する詩人である。リトアニア大学(現ヴィタウタス・マグヌス大学)在学中の1927年の23歳の時に出版したものが本詩集である。1938年『ニガヨモギで花咲く(?Diemed?iu ?yd?siu“)』で国家文学賞を受賞。1945年、モスクワで病気により死去。50歳で亡くなっている。

 

訳者の木村文(きむら・あや)さんは、1993年東京生まれ、2016年お茶の水女子大学生活科学部卒業。2017年度リトアニア政府奨学生としてリトアニア国立教育大学に留学。2018年よりお茶の水大学生活工学共同専攻後期博士課程に在籍。リトアニア語翻訳者であり、博物館研究者である。

 

木村文さんのリトアニアへの情熱は半端なものじゃない。
今回の訳詩集『あさはやくに』も若い情熱をささげ、精魂をこめたものである。
サロメーヤ・ネリスの20代の詩の作品を、おなじく20代の木村文さんが訳する、この詩集はそうやって生まれたものである。
ゆえに詩集は一環して清新の気がみなぎっている。

 

 

 

「あとがきに代えて」を紹介した。
サロメーヤ・ネリスの生きた複雑な政治的、歴史的背景が語られている。リトアニア語がたどった苦難の道は、わたしたち日本人にはおよそ考えられないものだ。自身の言語表現が禁じられるということ、それが意味するもの。翻訳者の木村文さんは、そういう歴史的政治的背景は心からはらって、言葉のもつ音や息づかいや気配などを味わって欲しいという。

 

 

本誌集の装幀は君嶋真理子さん。

 

 

 

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何案かのうちこの案をまっさきに気に入ってくださった。
装画は金泊押し。

 

 

 

 

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シンプルであるが、金箔の美しさをリトアニアの人達にも知って欲しいとおもった。

 

 

 

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扉。

 

 

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本文。

 

 

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(ふらんす堂「編集日記」2020/2/17より抜粋/Yamaoka Kimiko)

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