雅季詩集『風のすがた』(かぜのすがた)。

四六判ペーパーバックスタイル帯あり 126頁
詩集『風のすがた』は、31篇の詩が収録されており、おおかたが2~3頁でおわる短い詩が中心である。作者の雅季(まさき)さんは、1950年福島県会津市本郷町うまれ、長い間にわたって書き留めてきたものを今回一冊の詩集にまとめられたのだった。大学では政治学を経て、哲学を学んできた方であるようだ。数年のカナダ、トロント暮らしがあるということであるが、それ以外の情報ははわからない。制作途中でお身体をこわしてご入院されるということもあったが、無事に退院されて詩集はとどこおりなく上梓された。
この詩集の装幀は和兎さん。
いくつかのラフ案のうち、一番大人しいものを選ばれた。


綺羅を用いた用紙に金箔のタイトルが美しい。



帯をはずしたところ。


扉。
薄いすけすけの用紙である。

扉をめくると
序詞としておかれた世阿弥のことばがある。

(ふらんす堂「編集日記」2020/3/5より抜粋/Yamaoka Kimiko)