『新興俳句アンソロジー 何が新しかったのか』(しんこうはいくあんそろじー)。
 

 
四六判ソフトカバー装 440頁 定価2400円+税
 
 
大冊である。本書は現代俳句協会・青年部によるもので現代俳句協会70周年の記念事業の一つとしてものである。ふらんす堂がお手伝いをすることになった。高野ムツオ氏が序文を寄せ、青年部の神野紗希さんが「はじめに」と「おわりに」を書いている。新興俳句とは何であったか。新興俳句に関わりのあった44名の作家がとりあげられている。
あらためて新興俳句なるものを整理して考えるのによいテキストである。
 
 
 

 
とりあげられた俳人たち。
 
本書のはじめに「現代俳句青年部選」による「新興俳句百句抄」がおかれている。
これをまず読んでみるのがおもしろい。
 
 
本書の装丁は和兎さん。
 

 

 

 

 

 

 

 
小口より見える線は本書を読みやすくしている。
 
 
 

 
書き手は、いま俳壇でビビッドな光彩を放っている若い俳人たちが中心である。
おひとりおひとりの名前はあげないが、書き手の顔も本書の魅力だ。
わたしは、新興俳句について結構狭い知識しか持ち得ていないなあって、あらためて思った。
本書は、多彩な作品にふれ得るものである。俳句をつくる人であれば、いやつくらない人も一度は目を通しておきたい一書である。
 
 
 
 
(ふらんす堂「編集日記」2018/12/27より抜粋/Yamaoka Kimiko)