鼓動2021.3.6

 

西宮舞句集『鼓動』(こどう)

 

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四六判ハードカバー装帯有り 230頁 令和俳句叢書

 

 

西宮舞(にしみや・まい)さんの第5句集となる。西宮舞さんは、俳誌「狩」を経て、いまは「香雨」の特別同人である。本句集に、鷹羽狩行名誉主宰が帯に文章を寄せ、片山由美子主宰が帯の12句を抄出しておられる。
帯分を紹介したい。

 

 

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本句集の装丁は和兎さん。

 

 

 

 

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春らしい一冊となったが、何枚かのラフイメージのなかで、西宮舞さんは迷われて、結局お孫さんが選んだというこの装丁に決められたのだった。

 

 

 

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タイトルはわたしたちがプラチナ箔とよんでいる、かぎりなく銀に近い金。

 

 

 

 

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表紙の青がなんとも新鮮である。

 

なかなかつかえない色のクロスだ。
当初、和兎さんは、ブルーではなく鮮やかな緑を選んだ。その色も良かったのだが、西宮舞さんがためらわれた。
結果、こちらで二種類のブルーを提案した。
そのうちの鮮やかなのを選ばれたのだった。
本作りの面白さだ。
こうして出来上がってくると、緑よりもブルーの方がこの句集の本意にかなっていると思う。

 

 

 

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本句集には逝きし人への鎮魂の意味もあると思う。
そういう意味において、カバーの華やかさにこのブルーの色がそのことをほのかに暗示しているとも。

 

 

 

 

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見返しは白。

 

 

 

 

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扉。

 

 

 

 

 

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花切れは白。

 

この白の花切れは、実はわたしがこの本のなかで一番気にいっているものだ。

 

 

 

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白はなかなか使うのが難しいのだ。

 

 

 

 

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(ふらんす堂「編集日記」2021/3/2より抜粋/Yamaoka Kimiko)

 

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