開かれた眠り2020.3.21

 

利岡正人詩集『開かれた眠り』(ひらかれたねむり)

 

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A5判変形薄表紙カバー装 110頁

 

 

利岡正人(としおか・まさと)さんの、第1詩集『危うい夢』(2016年刊)につぐ第2詩集となる。利岡正人さんは、1976年高知県生まれ。本詩集には、30篇の詩が収録されている。前詩集のタイトルが「危うい夢」、今回が「開かれた眠り」とあるようにどうやらこの詩人が収斂していくところは「眠り」であるようだ。しかし安らかな眠りには決してたどりつけないのだ。
「眠らせないもの」
それは何なのだろうか。。。

 

 

 

 

本詩集の装丁は、和兎さん。
 
グレーを基調としたシックで瀟洒な一冊となった。

 

小笠原鳥類さんが、装丁についても触れてくださった。

 

淡い灰色の紙に、平行する直線がやや多い装丁が、静かな雨の日のノートでした(ふらんす堂の詩集はノートのような本が多いと思いました。大切なことが丁寧に書かれた白い紙です)

 

 

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罫線は、スミと銀箔。
しばし、文字が罫線に消されている。

 

差し色にみどりがひそんでいる。

 

 

 

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カバーをとった表紙は、ややあたたかなオフホワイトの用紙にスミで印刷。
ここにも罫線が効果的に引かれている。

 

 

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見返しは、カバーの用紙とおなじもの。

 

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扉は表紙とおなじオフホワイトのもの。
差し色の緑が印象づけられる。

 

 

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花切れは緑。

 

 

 

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和兎さん曰く、「コンクリート感をだしたかった。眠りとは落ちるものだから、罫線を使って、眠りへ落ちていく……」

 

 

 

 

(ふらんす堂「編集日記」2020/3/17より抜粋/Yamaoka Kimiko)

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