川崎雅子句集『坐る』(すわる)。

四六判ペーパーバックスタイルビニール掛け帯あり 194頁 二句組
著者の川崎雅子(かわさき・まさこ)さんは、昭和18年(1943)兵庫県生まれ、現在は神戸市在住。昭和50年「渦」(赤尾兜子主宰)にて俳句をつくりはじめ、「雲母」(飯田龍太主宰)、「柚」(大井雅人主宰)を経て平成21年(2009)「はるもにあ」(満田春日主宰)に入会、平成22年俳誌「とちの木」の創刊代表となる。本句集は、『歩く』『佇つ』に次ぐ第3句集となる。2006年にふらんす堂より
『友岡子郷俳句入門365日』を上梓されている。本句集には、「はるもにあ」の満田春日主宰が帯文を寄せている。
本句集の装幀は君嶋真理子さん。

シンプルにして優しい趣の一冊となった。
出来上がってきたとい、「ああ、いい本になったわねえ」とわたしは文己さんと喜びあったのだった。

タイトルの下にいろんな椅子が並べおかれている。
これを銀箔にした。
タイトルを銀箔にという案もあったが、椅子にしよう、ということになったのだ。



ビニール掛けになっていて、それを外すと、

さらに帯をはずす。

扉。
扉には椅子たちが白抜きとなっている。
全体的に肌色をメインカラーにしたことが、肉体のあたたかさを感じさせ、句集のタイトルと響き合う。
また、この句集をつらぬく人間的なぬくもりとも通じ合っている。

(ふらんす堂「編集日記」2020/8/13より抜粋/Yamaoka Kimiko)