相互批評の試み2018.7.13
良い俳句作品は、それに見合うような良い読み手を必要とする。良い読み手が育つためには、読み手の言葉もまた評価されるような文化が必要である。そもそも、一般に作品を批評するということは誰かと対話をするということではなかったか。
往復書簡という形は両者の関心や視点や見解の相違を露わにする。相手の思考を確認しながら論を組み立てる過程を読者に示すことにより、読者が「宇井と岸本はあんなことを書いているが、自分ならこう考える」と思ったとすれば、本連載は十分に有益だったと思う。