八潮れん詩集『時砂』
朗読会2016.6.19

 

横浜・石川町にある「ラーンチ・パッド・ギャラリー」にて、「横浜アート工房 時砂編」と題して八潮れんさんの詩集『時砂』を中心にイベントが行われるのである。

 

八潮れんさんの「時砂」よりの作品の朗読と、フランス語訳をされたオルファ・ベルーマさんの「時砂」の朗読とご自身の詩の朗読がある。
 
 
 
 
八潮れん詩集『時砂』朗読会
 
 
 
 
八潮れん詩集『時砂』朗読会
 
 
 
 
八潮れん詩集『時砂』朗読会
 
 
 
 
八潮れん詩集『時砂』朗読会
 
朗読風景。
 
 
 
八潮れん詩集『時砂』朗読会
 
八潮れんさん。
静かに感情をこめて朗読。
 
 
八潮れん詩集『時砂』朗読会
 
ご自身の詩の朗読をするオルファ・ベルーマさん。
アラビア語と日本語とフランス語で朗読。
 
 
朗読された詩を一篇のみ紹介したい。
 
ウーサの予感
 
 
ベランダにでて ぬれた髪を梳かします
かぜがつよく心地よいので くざさが遊びにきます
しばらくおとがとぎれて それから……
ささの葉がこすれるこえ だったとおもいます
ぜんぜん透明でないしぐさで失禁しました
ずっと夜明けで後悔しています
くざさを信ずるいい日和 からだは楽器で
おろかなホルモンは弦をつまびくゆびになります
どんな人も秘密をもつけんりがある︑とささやきます
 
 
 
Présage d’Ous(I)a
 
 
 
Je vais au balcon peigner mes cheveux mouillés
Avec la force de lʼagréable vent
Anbou* vient pour jouer
Les sons sʼinterrompent un moment puis……
Feuilles de bambous ou voix résonnant
Mʼa-t-il semblé
Mimique opaque, incontinence
Dʼune vie toujours avant lʼaube je me repens
De faire confiance à Anbou vient le beau temps corps instrument
Stupides hormones qui devenant des doigts pincent mes cordes
« Tout le monde a droit au secret » : murmures…
 
 
特別ゲストとして、社会学者で日仏会館日本研究センターの研究員でフランス国立科学研究センター北アジア代表事務所副所長のセシル・ブリスさんが登場。
2011年以降、福島の問題に取り組んでおられる。
「すでに自分の問題ではなく、他人の問題となっている」ということを訴え、核汚染された地域の住民たちの悲惨な問題を多くの人に知ってもらうべく活動されている。
今日も超多忙ななか時間をやりくりしてかけつけてくださったという。
 
 
八潮れん詩集『時砂』朗読会
 
 
ブリスさんは、芸術活動もよくし、写真を撮ったり詩もかかれる。
福島のことにいついても、それを詩に作品化されものを今日は朗読された。
 
 
八潮れん詩集『時砂』朗読会
 
 
言語化するときにこぼれ落ちてしまうものを、詩の作品は掬ってくれると語る。
 
以下は、2015年3月11日にCNRS(フランス国立科学研究センター)ジャーナルに掲載されたブリスさんの記事の翻訳である。

 
 
 
(ふらんす堂「編集日記」2016/6/19より抜粋/Yamaoka Kimiko)

 

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