星野立子賞授賞式2019.3.25
今日は星野立子賞の授賞式があり、いま戻ったところである。
表彰式は公益財団法人上廣倫理財団にて午後3時より行われた。
選考委員の皆さまの温かいお言葉も厳しいお言葉も今後の作句の糧にさせていただきたいと思っております。総合誌「俳句」3月号の星野椿先生の選評で「母(立子)も同じことを思っていると思います。」という言葉を下さってそれがもう胸にずきんと来ております。嬉しかったです。初心のころから星野立子さんがすごく好きでした。「今朝咲きしくちなしの又白きこと」[たんぽゝと小声で言ひてみて一人」「暁は宵より淋し鉦叩」と言った句が好きです。こういう句を読みますと時間を経てずいぶん前の方ではあるんですけれども、いまここで立子さんという人が句を読んでみせてくれたような新鮮な瑞々しさを感じます。この瑞々しさは何だろうかということを立子作品を味わいながらも感じています。多分それは俳句というものが持っている力であるとは思うのですけれども俳句であればみんなそうかといえば必ずしもそうではないので、そういう意味で立子の俳句の瑞々しさとは何か、それがどこから来るのか、それ探求していきたいと思っています。それは俳句における詩情とは何かということにつながっているのではないかと思っています。
俳句の賞に応募するときに、何のために応募するのだろうか、受賞したあとに何がしたいから応募するのだろうかと、そういうようなことを考えていつも応募しているのですが、やはりわたしは自分が才能のない人間だと思っておりますので、努力による賞ということをスローガンにしております。才能がある人が受賞するのはもちろんいいのですが、才能がある人が受賞してもお手本にならないというか、努力によって得た賞であればほかの人のできる、ああやって努力すればこういう風に自分は賞をとれるのだという、そういうお手本になれるのではないかと思って頑張っております。