高田風人子句集『四季の巡りに』
出版のお祝いの会2016.11.4

 

高田風人子句集『四季の巡りに』 の出版のお祝いの会が、横須賀市産業交流プラザであり私が伺った。

 

高田風人子句集『四季の巡りに』出版記念会

 

「雛」編集長の福神規子さんの開会のご挨拶。
 
句集『四季の巡りに』は福神さんの尽力なくしては刊行できなかった句集である。
 
 
高田風人子句集『四季の巡りに』出版記念会
 
司会は阿部信さん。
阿部信さんは、「玉藻」の編集長もされている方ということ。
「雛」でも中心となって頑張っておられる。
 
 
高田風人子句集『四季の巡りに』出版記念会
 
 
高田風人子先生ご夫妻。
 
風人子先生とは、20年ぶりにお会いする。
1995年に『現代俳句文庫 高田風人子句集』を刊行された時に、ふらんす堂を訪ねてくださったのだ。
 
 
 
高田風人子句集『四季の巡りに』出版記念会
 
 
ご挨拶をされる中島三千尾さん。
風人子先生とは70年来の句友であるということ。
 
 
高田風人子句集『四季の巡りに』出版記念会
 
 
平尾美緒さんによるご夫妻へのインタビュー。
 
(これは大変楽しかったので抜粋して紹介したい。)
 
 
平尾 先生、奥さま本日はおめでとうございます。
皆さまを代表していくつか先生に質問をさせていただきます。
まず、先生は小さい頃何になりたかったでしょうか。
 
先生 いまにして思いますと、小学校の頃から箱庭を作ったり庭の手入れをしたり、そんなことが好きだったもので、いまにしておもえば俳句にすこし関係があったのかなあと思います。
 
平尾 俳句を始められたきっかけをお教えいただけますか。
 
先生 あの恥ずかしいというか有難いというか、一番につくった句は小学校4年なんです。むかしは師範学校というのがあって、師範学校を卒業した先生がはじめて我々を教えてくれたんです。でその時に俳句を作らされたんです。その最初に出来た句は、
 
たき火しておしりをあぶるおばあさん
 
(拍手と笑い)
 
というのがわたしの初めての句です。その先生に4,5,6年と教わりました。
中学にはいってから俳句にだんだん深入りしていきました。学校の帰りに本屋さんに行って、俳句の本を捜したら、『俳句のつくりよう』という虚子の本が一円以下で売ってたんです。その隣に水原秋櫻子のちょっと厚い本があったんです。その頃は何も知らなかったので、一円以下の虚子の『俳句のつくりよう』を買いました。それがいまの花鳥諷詠との出合いとなったのです。
 
平尾 それでは先生ご自身で一番お好きな句はなんですか。
 
先生 好きな句はいろいろとありますが、想い出の句は、
 
犬ふぐりどこにも咲くさみしいから
 
の一句です。あの句ができるまでに一人で10数句作ったんです。ホトトギスにはその中で選んで貰えそうなものを投句し、この一句は俳句らしくないので、朝日新聞の虚子選に投句したんです。そうしたその句を虚子先生はとってくれたんです。忘れられない一句です。
 
平尾 それでは今度は奥さまに質問をしたいと思います。
奥さまにお伺いしますが、風人子先生はお家では奥さまにお優しいですか。
 
夫人 優しくありません。
 
(会場爆笑)
 
平尾 それでは風人子先生は奥さまにお優しくしてあげてますか。
 
先生 男の意地として褒めることはあまりないです。
 
平尾 奥さまいかがですか?
 
夫人 今幸せかと言われますと、こんなうるさい人とは知りませんでした。もっと優しい言葉をかけてくれる人かと思っておりました。あまりそれはダメでした。
 
(会場笑い)
 
平尾 それでは先生、ここで奥さまに優しい言葉をかけてみられませんか。
 
先生 じゃ、はじめてかけさせていただきます。長い間ありがとうございました。
 
(会場拍手)
 
もうひとつ、
 
妻よりも先死ぬ願ひ桜餅
 
という句があるのですが、これは40歳代でつくったものです。それでいまはおかげで90歳になりましたけれど、いまでもわたしが先死ななきゃだめだなって思っております。
 
夫人 わたくしより主人の方が丈夫そうなもので、どうなるかと思いますが、ただわたくしがいないと主人が何にも出来ないものですから、なるべく長く90歳になってすこし欲張りですけれどやはり主人を残して死ぬことはできないかな、と考えております。
 
先生 いいお言葉を有難うございました。
 
(会場 拍手と笑)
 
 
なごやかでアットホームな雰囲気のうちに会は進んでいく。
 
 
最後は皆で風人子先生がお好きだという「四季の歌」を合唱する。
 
 
高田風人子句集『四季の巡りに』出版記念会
 
 
高田風人子句集『四季の巡りに』出版記念会
 
 
高田風人子句集『四季の巡りに』出版記念会
 
 
高田風人子句集『四季の巡りに』出版記念会
 
 
高田風人子句集『四季の巡りに』出版記念会
 
 
高田風人子句集『四季の巡りに』出版記念会
 
 
そして風人子先生のご挨拶。
 
 
高田風人子句集『四季の巡りに』出版記念会
 
 
句集を刊行された喜びと、皆さまへの感謝を述べられたのだった。
 
 
花も鳥も人も同格と観じて、太陽の恵みに生を営む人達の詠う、潤いのある詩と信じて七十余年。詩の潤いは心のゆとりに通じます。四季の巡りに従って俳句にあそべる幸せから、句集名は「四季の巡りに」としました。
 
「あとがき」を再び引用した。
 
俳句は季題を大切にする小さないとおしい詩である。
 
お話を伺っていると、70年間の俳句生活をこの信念が貫いておられるように思った。
 
 
 
「雛」の皆さま、今日はお世話になりました。
とても楽しい会でした。
高田風人子先生、奥さまと仲良く100歳を目ざして下さい。
皆さまの更なるご健吟を!
 
 
 みかん黄にふと人生はあたたかし   風人子

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