閒村俊一装幀集『彼方の本』刊行を祝ふ會2018.10.30
今日は夕方の午後6時よりアルカディア市ヶ谷にて、「閒村俊一装幀集『彼方の本』刊行を祝ふ會」がある。
大勢の方たちが集って、間村さんをお祝いした。
ご挨拶をされる間村俊一さん。
本ができあがるかどうかひやひやしました。実はきのうやっと出来上がったんです。
3000冊の自分の装幀の仕事から300冊ほどしか載せられませんでした。出来上がってみると、ああこれを載せられたらというのが多々あります。
30年以上装幀の仕事をやってきて沢山の本を手がけてきたわけですが、今やっている仕事にいちばん関心があります。出来上がったものは振り返らないです。
しかし、こうしてみると懐かしい本ばかりで、感無量です。
この今の仕事が一番の関心事。という思いはわたしもよくわかる。
編集、出版の仕事でもそうである。
いま目の前に仕事を一所懸命やりたい、出来上がったものはすでに過去のものとなっている。それがどんなに愛着があるものでも。。。
出来上がったばかりの本。
頁をめくると間村俊一さんの仕事が美しい写真となって収められている。
すごくいい。
ふらんす堂の本もある。。。
ようく知っている本もあって、どの本からも間村さんの手仕事の香りがしてくる。
すごくいい香り。
書物というものはいいものである。
余談であるが、この本をかざっているペンギン。
間村さんの仕事で会ったことがある。
小さな小さなちょっと汚れたペンギンである。
間村さんはそれをさりげなく仕事するご自身のそばにおいている。
わたしはこのペンギンは間村俊一さんご自身ではないだろうかってひそかに思っている。
(ふらんす堂「編集日記」2018/10/26より抜粋/Yamaoka Kimiko)