俳人協会「新年の集い」2020.1.16
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昨年は憂慮すべきというか、看過できない問題が浮上してまいりました。高校の国語に関する新指導要領が発表されました。これは2020年から実施される予定なのですが、その新指導要領によりますと、論理的、実用的なものを重視する。文学的なものが軽視されるということなのです。文芸家協会などでも非常に問題にしております。そうなりますと、国語の教科書をですね、たとえば契約書の書き方であるとか、あるいは地方自治体の条例とか法則などの書き方が重要視されるわけですね。そうなると専門家が指摘するところによると高浜虚子の俳句が高校の教科書から抹消されてしまうのではないか、というのです。これは俳人協会としては看過できない問題でありますので、今後慎重に動くなり、積極的に見ていきたいと思っております。
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杉本光祥さんは自他ともに許す「山男」である。学生時代より親しんできたワンダーフォーゲルはその規模こそ縮小されたであろうが、今もなお継続されているようだ。(略)氏は人も羨む愛妻家として知られているが、更なる伴侶と言っても過言ではないほどの「山」を愛しつつ、これからも後進への指導に当たっていかれることだろう。
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(略)奎君の評論は、対象となる俳人の作品を自分なりにしっかり読み込み、一次資料に立脚した上で、独自の視点から作者像を立ち上げてゆくというもの。持ち前の語彙を駆使しつつ決して難解ではなく、読者を引き込み納得させる力を持っている。今回受賞した評論も、そうした点が評価されたのであろう。
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(ふらんす堂「編集日記」2020/1/15より抜粋/Yamaoka Kimiko)