宇多喜代子さんをお祝いする会2020.2.4

 

さる1月31日(金)に、兵庫県伊丹市にある「伊丹シティホテル」にてこの度文化功労者に選ばれた「宇多喜代子さんをお祝いする会」(発起人代表・坪内稔典)があった。スタッフのPさんが出席する。
以下、Pさんのレポートより。

 

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ご挨拶される宇多喜代子氏。

宇多喜代子さんをお祝いする会のテーマは「未来へつなぐ」でした。
発起人の坪内稔典さんにより、この日一日は宇多さんのことを「先生」と呼ぶのは禁止。皆が同じ地平にたつというのがテーマでした。

 

 

 

 

 

今日はこの冬一番の寒い日だと思いますが、そんな中、私のためにお集まり頂きまして、ありがとうございます、心より御礼申し上げます。
皆さまがお座りになっているテーブルにひとつひとつご挨拶に伺おうと思ったら、坪内稔典が「チョロチョロするな、座っとれ」と言うもんだからずっと座っておりました。
本当は行きたかったんです。
皆さまの仰ることをお聞きまして、本当に心に響きました。ありがとうございました。
今回のこういう会は本当に面はゆいんです。
「文化功労者」は個人に頂いたというより、「俳句」というジャンルが頂いたんだという思いがあります。
ともすれば通り過ぎてしまわれる「俳句」が目を留めてもらえた、「俳句」というジャンルが頂いたという思いを非常に強く感じております。
私は17、8の頃からただただ俳句が好きで、大袈裟に申しますと、一日も忘れることなく俳句のことを考えて参りました。
失敗したり落ち込んだり、また嬉しいことがあったりしながら年月を過ごして参りましたけれども、そういう方はたくさんいらっしゃると思いますが、その代表として私が頂いたんだろうと思っております。
本当に感謝いたしたいと思います。
それから今日は「未来」という言葉が掲げてあります。
おばあさんになって初めて分かったことなんですが、「おばあさんになるってそう悪いことじゃない。」ということです。
と言うのはおばあさんにも未来があるんです。
おばあさんの未来というのは例えば、今晩であったり、明日の朝であったり、2、3日先であったり、桜が咲く頃であったり。
お若い方の10年、20年のスパンに比べますと非常に短いですけれど、輝かしいことにおいては同じだと思いますので、これからは私はおばあさんの未来に向かって「がんばらない」。がんばるのが私の欠点だそうですから、がんばらずにやっていこうと思っています。
先ほど「おばあさんになって心懸けていることは」というのを訊かれたんですけれども、心懸けていきたいのは「おばあさんになっても口紅だけは付けておこう」と。
なぜならば、「おじいさんにまちがえられないように」です。
(会場爆笑)
まちがえられるんですよ、おばあさんになると、おじいさんに。間違えられないように、口紅だけは付けておこうと思います。
どうぞ皆さま、お見捨ておきなく今後ともよろしくお願い致します。

 

 

 

 

「口紅」がそんな役割をはたすとは。。。

 

わたしもそのうちに知ることになるだろう。。。

 

 

宇多喜代子さま、
文化功労者、おめでとうございます。
お祝いをこころから申し上げます。179.png179.png179.png

 

 

 

(ふらんす堂「編集日記」2020/2/3より抜粋/Yamaoka Kimiko)

 

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